先週火曜日は、年に一回の施設点検でした。南総食肉衛生検査所の方が衛生面の点検をされます。こちらの質問に衛生面以外でも答えてくださり、大変勉強になった機会でもありました。各地の事例や、異常個体〜内臓の変異や大腿骨の異常などの画像も見せてもらいました。イノシシには出にくい寄生虫の一種の肝蛭(かんてつ)は、出ると肝臓の表面に菊の花のような文様が現れるそうで、まだTGCにそのような個体は出ていないともわかりました。

調べても見つけられなかった”イノシシ胎児の日齢による体重変化”についてを聞いたところ、ブタの胎児の変化の文献を教えてもらえました。概ねイノシシもブタと同じような変化になると考えています。ブタは着床して60日齢から急激に体重が増加することがグラフより分かります。2月から出始めているイノシシ胎児の体重は200g〜400g程度、グラフに合わせると70〜90日齢くらいなので、早ければ4月から産まれ始めそうです。

館山で捕獲できているのは全頭数の一部と仮定し、産まれて1ヶ月あたりで巣から出て動き始めるとすると、5月の田植え時期からイノシシ子連れ家族が動き出す形になりそうです。

もう少し実証をしますが、今年の被害は早めに出始めそうです。夏場の作物は要注意です。また、ドングリは不作になると予想されるので、秋も里に下りてくる割合が多くなると考えています。衛生検査所の方は獣害対策担当ではないのですが、ブタに関してプロフェッショナルなので、今後も情報交換を続けて、イノシシ対策へ還元できるようなデータを取得していきたいと思います。

胎児の体重

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