館山にはシカが多くいません。昨年度の捕獲数はイノシシが約2350頭のところ、シカは約20頭。イノシシの100分の1にも満たない捕獲数です。
それはジビエでも同じで施設が始まってイノシシは115頭搬入がありましたが、シカはまだ1頭もありません。何故なのでしょうか?

まず、地形的な要因。シカの手足が長く脚の筋肉が発達しているのは、運動能力に特化しているからです。山の動物で斜面が急でも飛び跳ねるように逃げることができます。対してイノシシは手足が短く身体全体が筋肉質、飛び跳ねるようなことはできない平地の動物で谷沿いにある草地が主な棲家です。

次に、餌的な要因。館山の山には常緑広葉樹のマテバシイが多いですが、マテバシイ林の林床は暗く下層植生が貧弱になります。シカは下層植生を主に食べるため山には餌が少なく、平地にはイノシシが草地にいるため棲み分けている可能性があります。

その状態が長く続いていたので、館山にはシカは少なく分布拡大が進みづらかったのかと想像しています。それが変わり始めたのは最近になってから。令和元年の台風15号は山々の木々を薙ぎ倒して、マテバシイ林の林床にも陽当たりが届き始めました。カラスザンショウやクサギなどの下層植生が林内に繁茂し始めてシカの餌が増え始めたため、分布が徐々に広がって来ている印象です。

さて、これから施設へシカが搬入されることはあるのでしょうか。乞うご期待です。

館山のシカ事情

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