イノシシの動きが落ち着き始めた雨続きの6月上旬でした。

6日の房日新聞に、南房総市のイノシシ捕獲前年比が約60%にまで減少している、と出ていました。令和3年度2,427頭に対して、令和2年度4,098頭でした。館山市も昨年度は明らかに箱罠での捕獲数が下り、方々から「箱のエサ(主に糠)には見向きもしない」との声でした。使用する罠の種類、イノシシ行動分析などの努力量、等々を踏まえての分析をする前段階で答えは出せませんが、富浦町・富山町・三芳村・白浜町・千倉町・丸山町・和田町の旧7町村合わせた数としては、だいぶ減ったと感じます。もしかしたら捕獲者の方が激減しているのかもしれないとも思いましたが、交流が薄いために裏が取れず、です。

一般的なイノシシの出産シーズンはそろそろです。この先メスの捕獲率は下がると思いつつ、今年のメスの子どもは成長具合がバラバラなので、一概には言えなさそうです。5月末に搬入されたメス53kgは、おそらく1ヶ月未満の体長4cmの胎児が4頭、お腹の中にいました。この子らが順調に産まれていたら10月ごろ、秋子でした。胎児がいる期間は約4ヶ月で、お腹の子を育てるために脂をたっぷりと蓄えます。この53kg個体も、立派な脂の上物肉になりました。

一方で体重10kg弱のウリ坊が、TGCすぐ近所の焼却施設に搬入されています。初夏が出産シーズンといった一般的な繁殖の波が、だいぶ浅くなっているのかもしれません。いま落ち着いている波が、子を産むための動きが狭まったメスによる自然の要因なのか、また別の要因なのか。山土を削り設置する電波塔等による影響なのか。酷暑が定着してきている夏が近づいてきましたが、昨年度のような動きの波となるのでしょうか。

水無月イノシシ

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