月曜日に搬入された6頭のイノシシ、秋の実りを食べた脂乗りが良い個体もいました。先週から明らかに搬入数が増えて来ています。

この日のメス2頭は対照的でした。1頭は56kgの未経産でお腹の中に胎児が4頭。妊娠期間120日から逆算して60日位の毛も生えていない小さい胎児で、母体も脂をたっぷりと蓄えていました。その個体が経産か未経産かの区別は乳首です。子にお乳をあげると乳首は伸びるので、それで判断できます。56kgもの大きさで未経産は珍しいので、相当オスから逃げていたのか…

もう1頭は28kgで子育て中。8個以上もあると言われている乳首の内、伸び具合から3頭の子を育てていたようで、乳腺はパンパンに張っていました。しかし若い20kg台で3頭の子育ては母体にだいぶ負担のようで、骨ばった腰骨周りな痩身、背周りに触れると肋骨も浮き出ていてかなり薄い肉付きでした。

かなり迷いましたが、解体をしたとしても卸せる肉にはほぼならないと判断し、向かいの焼却施設へ処分となりました。苦渋の決断をした日でした。

母の苦労

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