しかし変革こそ容易くはないです。有害駆除だけ見ても既得権があり、現状では困難です。データ通りにじわじわと衰退して大死亡時代に膝まで浸かった頃合いに動き出せるしかないのか、それでは後の祭りとなってしまわないか。

ここで今期のイノシシ捕獲数が増えた要因を、山の環境と”既得権”に絡めて考えてみます。「既得権があるから地域全体で変革を進めるのは困難」を、自然界を参考にすると分かります。

イノシシ的老齢な10歳未満の大型イノシシが滅多に捕獲されず、若い小型イノシシが多く捕獲されるのは、「山の中の良い餌場には大型、餌の少ない山や危険がある里には小型」という棲み分けがされているからです。今年は脂乗りの良い小型が多いのですが、普段餌が少ない山にもドングリ大豊作で、豊富に餌があったからかと思います。冬に捕獲数が少なく4月から多くなっているのは、山の餌が無くなってきて里に下りて来たからです。

自然界で言う”既得権”は、大型イノシシが良い餌場を守っている状態。他のオス個体を入れずに良い餌=資源が得られるため、大型メスも訪れます。そしてオスは子孫を多く残す=利益、ことができます。これがいわゆる既得権益です。

山のドングリ既得権②

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